私立・国公立大学医学部に入ろう.COM編集部

いくつかの「予想問題例」を示します。各自やってみてください。

(問題例①)

十の位が同じで一の位の和が十となる二つの二桁の数の積について考える

例えば

35×35=1225
46×44=2024
73×77=5621
となる。

(1)どのような計算規則になっているか説明せよ。
(2)その計算法則がなぜ成り立つかを数学的に説明せよ

ここまでは中学生でも出来る問題(過去の全国学力調査の問題でも出ていた)

(3)A君は他にもこのような計算法則がないかと十の位が同じ二桁の数同士の積について、以下計算を行ってみたところある規則性に気づいた。

19×16=304
23×25=565
34×37=1258
41×48=1968
53×54=2862

(ⅰ)どのような計算規則になっているか説明せよ。
(ⅱ)その計算法則がなぜ成り立つのか数学的に説明せよ

(4)A君のように自分でも計算法則を一つ発見し、その規則が成り立つ理由を証明せよ

(問題例②)

次の条件を満たす△ABCを作図せよ。ただし、2通り以上作図できるものはすべて作図し、作図できないものは「作図不可」と示せ。

(1) BC=1、CA=2、AB=3
(2) A=60°、CA=2、CB=2
(3) A=60°、CA=2、CB=1.8
(4) A=60°、CA=2、CB=1.6

(問題例③)

中心O、半径rの円に△ABCが内接しており、直線AB,ACが辺BCに垂直な直径、またはその延長と交わる点をD,Eとする。このとき、積 OD・OEはある一定値をとる。

(1) 特殊な場合を考えることにより、題意の一定値の値を予想せよ
(2) (1)の予想が正しいことを示せ

(問題例④)

「f(x)=x2-2ax+1/2とする。f(x)=0 が 0<x<3  の範囲に解を持つための条件を求めよ。」という問題に対し、A君が次のような解答をした。

(A君の解答)
0<x<3 の範囲に少なくとも1つの実数解を持てば良いので、グラフで考えるとf(0)・f(3) <0 が成り立てば良い。
よって、f(0)・f(3)=1/2(-6a+19/2)<0
よって、a>19/12(答)  

(問)A君の解答の誤りを指摘し、正しい解答を示せ。

【終わりに】

いよいよ新テストへのカウントダウンが始まりました。
今まであまり関心の無かった人も今回のサンプル問題を見てみて、少しは意識が高まってきたのではないかと思います。そこで想像してみてください。

「今の自分の学習で果たしてこの問題が解けるであろうか?」
「とくに問題が無い」というならば、自信を持ってこれまで通りの学習を続ければ良いと思います。しかし、ちょっとでも不安を覚えた人は、ここがチャンスです。

入試に向けてもう一度自分の授業を振り返ってみましょう。

今回の新テストは、そんな君たちの「日々の学習姿勢」を振り返る良い機会だと思います。是非、前向きにとらえ自身の数学力向上のきっかけの一つにしてください。

近年の入試においても新テストを意識した「思考型」、「活用型」の問題の出題が増えていると思います。実際に新テストを受ける人はもちろんのこと、新テスト以前の入試を受ける人もこの新しい傾向については十分な対策を立てておいて損はありません。

是非、みなさんも一度、この新テストのサンプル問題を解いてみて、現在の自分の学習の状況を振り返って欲しいと思います。