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医学部入試対策 化学の教材の分類

ひとくちに化学の教材と言っても、実はいろいろな種類があります。用途に応じてその種類を選ばないといけないのですが、普通の学生は難易度のみを気にして教材を選んでいるようです。

成績が伸びずに困っているという人に、使っている教材を聞いてみると、用途や解説の方法、更にはレベルまでもがその人の状況にあっていないことがほとんどです。参考書や教科書を読みもせずに基本問題集を買ってきて解いてみたり、物質についての知識が全く不足しているのに過去問に手を出していたり、重要な実験が載っていない参考書で勉強し続けていたりするのです。

化学の学力の伸び方や参考書の組み合わせ方については医学部受験対策・化学の勉強法医学部対策・化学の参考書の組み合わせ方で解説することにして、ここでは、化学の教材の種類について説明します。

用途別の分類

化学の参考書は用途に合わせて参考書、問題集、図説の3種類に分けることができます。

参考書:
理論や知識が体系立てて書かれている教材。全体の流れや問題の解き方の解説に力を入れた「照井式解法カード」「亀田和久の理論/有機化学が面白いほどわかる本」「岡野の化学が初歩からしっかり身につく」のような講義集参考書と、知識や解き方が一通り載っている「理解しやすい化学」「チャート式化学」「総合的研究化学」「化学の新研究」のような教科書調参考書があります。前者は読み物として通読し、後者は必要な部分だけ抜き出して、辞書のように活用すると良いでしょう。

問題集:
化学の問題集は、「必修整理ノート」「リードα LIGHTノート」のような書き込み式のものと、「らくらくマスター」「化学レベル別問題集」「重要問題集」「入試問題集」のような普通の問題集形式のものがあります。
「必修整理ノート」のような書き込み式問題集は教科書や参考書で読んだ内容を整理して知識の穴を埋めるのに最適です。初歩的な内容を学んだあとは、このような書き込み式問題集を使って理解度の確認をすると良いでしょう。

図説:
物質や現象を覚える必要がある化学では、それらが写真で掲載されている図説は非常に有効です。文字ベースで覚えた方がいい、と言う人もいますが、無機化合物や有機化合物の色や名前を覚えるのに、図説の写真がないとイメージがつかめない。と言う人も結構多いのです。私は文字で覚えた方が早いので受験時代には使いませんでしたが、あった方がよさそうだ、と言う人は購入して手元に置いておいたほうがよいでしょう。また、教科書にはのっておらず、図説にしかないような項目を狙ってくることもありますので、その対策のためにも、図説はひと通り読んでおくとよいでしょう。

解説の書きかた

化学の参考書には、学校や塾の講義がそのまま本になったような講義調参考書と、解説が教科書のような教科書調参考書があります。化学は数学と違って、教科書調参考書は「チャート式化学」「化学の新研究」「総合的研究化学」のような辞書に近い性質のもので、(読む人もいますが)頭から読んでいくような作りのものではありません。授業や講義調参考書と併用して、知識の不足分を補うために用いるものです。
また、問題集は全て教科書調の書き方になっています。

難易度

普通、教材を選ぶときは難易度のみを気にしているようです。これだけで選んではいけませんが、自分に合う難易度のものを使わないと実力は伸びません。

教科書レベル:
教科書の章末問題レベルまでです。偏差値50~55程度はこの内容で取ることができるようになっています。
入試基本レベル:
センター試験の問題が90%くらい解けるレベルです。単なる知識問題や、簡単な計算問題を含みます。このレベルが解けないと、標準レベルの問題は解けません、また、理解していないと、発展レベルの問題を解くことは出来ません。
入試標準レベル:
入試基本レベルまでの知識をいくつか組み合わせて解く問題です。問題文を分析して目標を設定し、知識を組み合わせないと解けません。
入試発展レベル:
教科書や参考書にほとんど載っていないような実験や現象を、今までに習った理論を使って考える問題です。「何が起こっているか」を考え、それを説明するのに「どの理論を使ったらよいか」を考える必要のある問題です。

用途と解説と難易度、これらが自分の現状や性格に合わないと、教材は機能しません。勉強をしていてうまく実力が伸びない、やっていても何をしているのか良く分からない。と言う状況なら、間違いなく教材があっていません。
もちろん、勉強は我慢してやることが大切ですが、やることが目的になってしまって、何を学ぶか、が目的になっていないと、こうした教材選びの間違いに気が付かなくなってしまいます。毎日、勉強したあとで「今日は何を学んだか」を振り返ることが大切です。

 

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