3.受験時代の勉強方法について

ここでは、具体的に私が行ってきた勉強法や使った参考書を科目別に紹介していくこととする。まず大まかにセンター試験と二次試験に分けて考えた方が良いだろうが、正直言って私はあまりセンター試験の対策はしていなかった。センター試験一か月前ぐらいから集中的に25年分程のセンター試験過去問を集中的にこなした程度で、これといった対策をしていたわけではない。二次試験対策をしていればある程度基礎力はつくし、自分にとっては不要であろうと考えたからだ。と思っていたら倫理・政治経済で足をすくわれた。二次試験に社会は無かったのだ。

そんなわけでセンター倫政は75点という惨憺たる結果であったため、ここでは倫理政経についての勉強方法は割愛する(実際、自分が倫理政経を受けたのはセンター入試にこの科目が導入された初年度で、問題傾向も分からずたいした参考書もなかったため記すことが無い)。

a.数学

自分は数学が得意だったため、大学の数学の特集号などにも手を出してはいたが、基本は高校で教科書として配られた『スタンダード数学演習I・II・A・B (受験編)』と『オリジナル・スタンダード数学演習III 受験編』を何度か繰り返してわからなかったところは何度も解き直し、わからなかったことがあった時に辞書代わりの赤チャートで調べるといった勉強をしていた。しかしながらこれだけでは基礎力しかつかず、実践に向かないと思ったため、苦手な分野に関しては『東大の理系数学25カ年』の該当分野を繰り返して解いた。

b.物理・化学

自分は物理・化学はそこそこには得意だったが、名大の物理・化学の問題は難しすぎず適度な難しさといった感じだったので、『物理重要問題集』および『化学重要問題集』を解いた。物理は基本的な法則や概念を覚えてしまえば大抵の問題は解けると思う。

化学は覚えなければならないものは多い。例えばヨードホルム反応がなぜあのような化学式になるのか、などといった疑問を持ったところでそれを思い出しながら解くのは時間がかかる上に効率も悪いので、こういった知識は知っていなければ戦えない知識と割り切って、まっさらな紙に「覚えなきゃいけないリスト」と題して化学の問題を解くにあたって必要な知識はメモ書きしておいて覚えた。このメモ書きは二次試験の化学直前の休み時間にも確認していたぐらい重宝した。「この知識覚えておけばたいていの問題は何とかなる」といった安心感があった。

c.英語

私は英語が苦手だったので、これは完全に予備校の授業、具体的には今規模が縮小している某大手予備校の東大英語の授業を取って、その授業で使っていたテキストをよく読んでいた。基本的にこういった塾や予備校のテキストは、通年を通して取っていれば受験のほとんど全ての知識を吸収できるようになっているのでこれをそれこそ穴が開くぐらい読むようにしていた。また、英語に見慣れておくために、毎日東大入試や京大入試で出題された長文を1題読むようにしていた。

d.国語

名古屋大学入試の国語は、英語数学化学物理がそれぞれ500点満点という中で国語のみ150点満点というようにウェート小さかったため、本腰を入れた対策はしていなかった。予備校の東大古文や東大現代文などの授業を取り、予習をしてから授業で確認して終了、といった形で勉強していた。古文単語、これは覚えなければどうしようもないので、『古文単語ゴロゴ』などを使って覚えていた。我々は別に古文学者になるわけではないのだから、言葉の由来などをわかっていなくても「おおとのごもる」は「寝ぬ」の尊敬語だ!といったような本当にクイズレベルの知識でも問題ないように思う。

4.最後に

ここまで長々と私の受験の戦い方を記してきたが、こういった戦略も様々な合格体験記や知り合いの勉強法を参考に試行錯誤しながら得た自分に合った勉強法でしかない。トライアンドエラーを繰り返して、ぜひとも早めに自分にピッタリな勉強方法を見つけて、その勉強法に従って邁進してほしい。ご健闘をお祈りします。