分析表

（※2018年度の問題は著作権の都合上、一部しか入手できていないため、ここでは2017年度までの内容、並びに2018年度前期日程の第1問と、後期日程の第1問・第2問に基づいて解説。上記の表も同様。）

傾向

2017年度は80分で大問は7問、2018年度は80分で小問は48問（後期日程は49問。大問数は不明）。全てマークシート式。2017年度の場合、第1問は短文空所補充問題。第2問は会話長文総合問題、第3問から第7問は長文読解総合問題であった。長文読解総合問題では内容一致文選択問題、空所補充問題、下線部解釈問題、語句整序作文、用法判別問題が出題された。2018年度は前期日程・後期日程とも第1問が短文空所補充問題、語句整序作文、語定義を選択する問題。後期日程の第2問は長文読解総合問題で、メールのやりとりに関する空所補充問題、内容説明問題、内容一致文選択問題が出題された。

読解問題過去出題テーマ（★は医療系テーマ）

「医師が薬を処方する際に注意しなければならないこと」★
「昆虫食について」
「地球が丸いことをどのように発見したか」
「パウル・カンメラーのデータねつ造事件」
「あるがん患者の闘病記」★
「幹細胞療法に対する期待過剰」★
「インターネット依存を防ぐために」
「幹細胞ツーリズムの悲劇」★
「ピタゴラスの定理」
「人間の認知作用」★
「エベレストのごみ問題」
「ルーシー・モンゴメリーの死の真相」
「ドイツの都市間高速列車」
「鳥を守るインド人・モーラ氏の活動」
「利己的な遺伝子」
「医学生の時に学んだ重要な教訓」★

対策

設問そのものはいずれも標準的で、形式もオーソドックスなものばかりであるが、80分で解答するにはかなり分量が多く、各大問の時間配分に留意して迷わず素早く読み解く必要がある。過去問題を活用して時間配分を考えながら読み解く練習をしよう。英文のテーマは医療系を中心に自然科学、社会科学、人文学と幅広く出題されており、語彙レベルもやや高い。市販の標準的な単語集に掲載されている語彙は全てマスターした上で、医療系を中心に多様なテーマの英文を読み、内容理解力や語彙力を磨く必要がある。また、2018年度第1問では医療に関連した単語の定義を示し、その単語を選択させる問題が出題されている（2018年度はambulance、brain、thermometer、cancer）。いずれも高等学校までの学習範囲の中の語彙ではあるが、日ごろからそうした語彙にも留意して学習しよう。

攻略ワンポイント

文法・語法・語彙問題は標準的な知識とその活用が問われているので確実に得点できるようにしよう。まずは分野別に根拠を考えながら問題を解いて知識を整理し、次に総合問題形式で整理した知識の中からどれを用いるのかを考えながら問題を解く習慣を身につけること。

〈例題〉次の英語の説明文が示しているものを、下の①～④のうちから1つ選べ。
A disease caused by an uncontrolled division of abnormal cells in a part of the body.
① measles　　　② cancer　　　③ pneumonia　　　④ chicken pox
（2018年度埼玉医科大学医学部前期第1問より）

〈解答・解説〉
②：「体のある部分での異常な細胞の制御できない分裂によって引き起こされる病気」なので②のcancer「癌」が正解。①は「はしか」、③は「肺炎」、④は「天然痘」の意味。

対策