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大阪医科大学 小論文 過去問解析

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過去三年間の出題内容

2018年 テーマ①「健康格差についてどう思うか」・テーマ②「自分の遺伝情報を知りたいか」について、いずれか一つを選び、400字以内で考えを述べる。
2017年 テ―マ①「医師としての適性をどう評価したらよいか」・テーマ②「訪日外国人の増加についてどう思うか」について、いずれか一つを選び、400字以内で考えを述べる。
2016年 過去問未入手

分析

短いテーマでの出題である。医療分野のテーマだけでなく、社会的なテーマが出題されることもある。自分が生活している社会に関心を持っているか、教育や科学など医療以外の分野と医療との関係などにも目を向けることができているかなどを見る問題となっている。

また、短いテーマ型の問題では、課題発見力、分析力や視野の広さ、多面的に物事を見て分析する力などが求められる。テーマが社会分野に及ぶことから、社会に対する関心があるか、広い見識を持つことができているかなども見られていると言えるだろう。

2018年は「健康格差」と「自分の遺伝情報を知りたいか」というテーマでの出題であった。「健康格差」は、貧困の問題と密接な関係があり、社会的な問題が背景にある。国内で見るなら非正規雇用の増加による所得格差の影響が大きいとされている。世界に目を向けるなら生まれついた国による格差もある。また、「自分の遺伝情報を知りたいか」というテーマは、「先制医療」と関わってくる。発症前にかかりやすい病気を見つけて未然に予防するというのが「先制医療」である。事前に病気の発症を防げるならよいと考える人もいるだろう。たとえば「あなたはがんになる確率が90%」だと言われた場合、それを受け止めるには覚悟が必要である。その覚悟ができていない人にとっては、自分の遺伝情報を知ることが精神的な面ではマイナスに働くこともあるかもしれない。では、自分はどうか。メリット・デメリットを比較検討して考えることが必要である。

2017年は「医師としての適性をどう評価したらよいか」と「訪日外国人の増加についてどう思うか」というテーマでの出題であった。医師の適性の評価は答えにくいと感じた受験生も多かったのではないだろうか。医師としての適性は技術的な面だけで評価できるものではない。では、技術以外の面はどう評価するか、そういったことにも目を向けて論じる必要がある。この問いは、自分がどのような医師像を描いているか、理想とする医師像とはどのようなものかを明らかにするものである。一方、「訪日外国人の増加について」は報道を通して見聞きすることが多く、実際に訪日外国人の多さを実感している受験生もいただろう。メリットとデメリットを考えてまとめれば難しくはない。

大阪医科大学は、「サステナビリティ=社会・環境の持続的発展のための責任ある行動」について積極的に取り組んでいる。社会的責任や社会貢献、地域還元といった活動に力を入れていることから、今後も医療と社会、地域の関係などを考えさせる問題が出題される可能性が高いだろう。

対策

大阪医科大学では、アドミッションポリシーの「大学入学までに身につけておくべき教科・科目等」で、国語については「日本語文章の読解力・構成力、および日本語による表現力」を求めていることを明示している。この点を念頭に置いて対策を行おう。

字数が400字と短いので、序論・本論・結論という小論文の基本の型を習得し、論理展開を明快にして、簡潔でありながら核心をついた文章を書く練習が必要である。自分の考えとその根拠を明確に説明できるようにするには、論説文を用いて段落ごとの要点をまとめる練習が役に立つ。最も言いたい部分を見抜いて不要な修飾語を省く練習は、自分の考えを簡潔にまとめるのに役立つ。

論理展開が明快で理解しやすい文章を書くために、序論で結論を提示する頭括型にすると自分の最も言いたいことが頭に残りやすくなり、結果として論理矛盾のない文章が書けるようになる。表現・表記面では、主語・述語の対応や指示語・接続語・修飾語・読点の適切な使い方などを確認することも重要となる。主語と述語のねじれや修飾関係のあいまいな文は避けねばならない。一文の字数は最大でも70字程度にすることで読みやすい文にすることができる。また、書き言葉と話し言葉を正確に使い分けられるようにしておこう。「全部」「いちばん」「全然」は話し言葉だが、小論文では書き言葉に直す必要がある。こういった言葉を使っていないかも注意しよう。

日頃から、新聞やニュース、もしくは、重大ニュースをまとめた書籍や時事ニュース一覧などを定期的に確認し、医療分野に関わらず時事問題について触れるとともに、自分なりの考えを構築しておくのがよい。

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