分析表

傾向

80分で大問は3問。全て記述式。第1問と第2問は長文読解総合問題。第3問は和文英訳問題。読解問題の設問形式としては下線部和訳問題が中心だが、年度によって内容説明問題も出題されている。和文英訳問題ではこなれた日本語が与えられ、的確な英語に直すことが求められている。

読解問題過去出題テーマ（★は医療系テーマ）

「行動とその帰結を結ぶものとしての思考」
「人間は何歳まで生きられるのか」★
「気候変動の行方」
「記憶するための方法」
「脳が紙媒体とデジタル媒体をどう読み取るか」★
「コレラの感染源の特定」★
「人を騙すときの罪悪感」
「人類の起源の探究」

対策

英文和訳と和文英訳というシンプルな問題形式が中心で、出題される英文自体はかなり長いが和訳する箇所そのものはそれほど多くはない。しかし、英文を和訳する際は内容を理解していなければ適切な訳語を選ぶことができず、かつ、前後関係から意味を推測しなくてはならない箇所もあるため、設問に関係ない箇所を完全に読み飛ばしたりするのではなく「ヒントを探しながら読む」ことを心がけたい。英文のテーマは自然科学系を中心に多岐に渡り、出典となる英文も最近書かれたものからかなり古いもの（2018年度の第1問は、哲学者で教育思想家のジョン・デューイにより1916年に出された『民主主義と教育』から）まで多様であり、どのような英文が出されても対応できるように準備する必要がある。英作文（和文英訳）では、要求される語彙レベルは標準的だが、英語として適切に表現できるように日本語を言い換えたり組みかえたりする必要があり、日ごろからそうしたことを意識して練習しよう。

攻略ワンポイント

和文英訳問題では、たとえば「高齢者の急速な増加にともなって、昨年、投票の最低年齢が20歳から18歳に変更された」（2017年度）、「猫は熱心な愛猫家が考えたがっているほど社会的に洗練された動物ではない」（2016年度）といった比較的こなれた日本語を英訳させる問題が出題されている。かなりの語彙力が要求されるため、標準的な単語集の語彙は綴りまで正確に覚えた上で、フレーズをさっと作り出せるように練習する必要がある（例：投票の最低年齢→the minimum voting age）。なお、用いる構文については標準的なものばかりなので、文法的に正しく基本的な表現を正確に使えるようにすること。

参考