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国際医療福祉大学 小論文 過去問解析

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過去三年間の出題内容

2018年 2016年の日本の出生数は、1899年に統計をとり始めて以来はじめて100万人を下回る水準となり、少子化が進んでいることが報じられた。少子化の原因は、親世代の人口減少、晩婚化、夫婦二人の間の平均出生児数の低下などであるが、その背景には様々な社会的要因があると言われている。少子化についての問題点を整理したうえで、自分の考える少子化対策案を600字以内で述べる。
2017年 英国のEU(ヨーロッパ連合)離脱、米国でのTPP(環太平洋経済連携協定)交渉やNAFTA(北米自由貿易協定)の見直しを掲げるトランプ大統領の選出により、自由貿易と保護貿易をめぐる議論が起きているが、第二次大戦後のIMF(国際通貨基金)・GATT(関税及び貿易に関する一般協定)体制(ブレトン・ウッズ体制)が転機を迎えているかもしれない。これらを踏まえて、自国の立場で自由貿易と保護貿易について600字以内で論じる。

分析

2018年度も2017年に引き続き長めのテーマ型の入試であった。2年続けて医療分野以外からの出題となっている。2018年度は、現代の日本において大きな問題となっている少子化についての出題であった。「少子化」、「晩婚化」、「夫婦二人の間の平均出生児数」について、問題点や背景となっている事柄の理解が必要であるが、2017年に比べて身近なテーマになっていた。設問文で少子化の原因とその背景には「様々な社会的要因」があるということに触れ、「少子化についての問題点を整理したうえで」という指定を与えているので、「様々な社会的要因」に着目すれば論じることは難しくない。2017年度は、英国のEU離脱推進や米国のトランプ政権によるTPP交渉、NAFTAの見直しにより引き起こされている自由貿易と保護貿易をめぐる議論についてどう考えるかを述べるという出題であった。「自国の立場で自由貿易と保護貿易について論じる」という指定から、国際貿易→サービス貿易→医療ツーリズム→国民皆保険問題というように関連付けて考えられた受験生にとっては、論じやすかったと考えられる。2年間とも論じるべき方向性が提示されてはいるが、長めのテーマ型であるため、その指定や問われていることを見失う受験生もいるので注意が必要である。

国際医療福祉大学は、国の内外で活躍する医師の育成を目標としている。国際社会で活躍できる医師になるためには、自国の長所・短所・問題・課題などを正確に理解しておくことも必要であるため、今後も海外だけでなく国内の時事問題に関係する事柄も出題される可能性があるだろう。

対策

基本的な時事用語を正確に理解できていない受験生は意外に多い。一見医療分野と関係がないように思われるが、実は医療にも影響があるという事柄が出題されることを想定し、現代社会や政治経済の基本用語だけでなく、倫理分野、科学技術分野などの基本用語も把握するとともに現在話題になっている社会的問題などについても理解しておくことは必要であろう。そして、それらの問題について自分の考えを構築しておくとよい。また、国内外問わず社会の動向に関心を持ち、様々な情報に触れ、知識を吸収しつつ、医療とどのように関わっているのか、そこにはどのような問題があるのかといったところまで考えるようにし、日頃から思考力や課題発見力などを鍛えていこう。

また、今後、医療分野からの出題の可能性も考慮し、再生医療やチーム医療、先進医療や移植医療、遺伝子診断、尊厳死など話題となっている問題については確実に押さえ、自分の考えの構築を行っておこう。基本的な医療用語はその意味を理解して覚えるだけでなく、その用語にまつわる事柄について自分はどう考えるか、問題点は何かなどを考えるようにする。たとえば、「チーム医療」とは何を意味するのかを覚えたなら、チーム医療を行ううえで生じうる問題点や、患者にとってのメリットなどについて考えてみるのである。テーマ型で見られている力の一つに、特定の分野に偏らず幅広く情報を収集する力と探究心や知識欲があることも頭に入れておくとよい。

文章を書くにあたっては、序論・本論・結論という小論文の基本の型を意識し、構成を組み立てることからはじめる。600字という字数で、書く方向性も指定があって明確であるので、指定を漏らさずに自分の考えをまとめあげる練習を行おう。問題文にある情報を正確に理解し指定を落とさずに書くこと、問われていることを正確に読み取ったうえで、論理展開の明らかな文章を書く記述力を養成していこう。文頭と文末で矛盾が生じないようにすること、考えの根拠を明確にすることを意識しよう。頭括型か双括型で書くようにするとよい。

長めのテーマ型で字数も600字以内となっている昭和大学などの過去問を用いて、練習するのもよいだろう。

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