名古屋大学医学部医学科 大吉 秀和君

次に一日の流れを大まかに紹介しようと思う。朝起きてすぐに家を出発し、30分ほどかかる電車の中では英単語帳などを見て覚えていた。一般的に朝に勉強するのが良いようだが、私は朝が非常に弱かったため早起きして勉強した覚えは特にない。学校では必要な授業は聞き、聞いても学力の向上に繋がらない授業はずっと内職をしていた。学校が終われば塾の自習室や地元の図書館などで勉強していた。勉強するときは大まかに90分勉強して15分机に突っ伏して寝るというサイクルを繰り返していた。家では勉強できない人だったので、特に受験前には塾の自習室が閉まった後に喫茶店などで勉強してから夜遅く帰っていた。その後寝る前に電車の中で覚えた英単語を復習してから寝ていた。睡眠時間は五時間を切ると記憶力が落ちるというのをどこかで聞いたため、何があっても五時間は確保するようにしていた。勉強を続けていると自分の体調がわかるようになり、その日の体調に応じて勉強時間を長くすることもあれば早めに家に帰って休むこともあった。

一週間単位では、月曜日から金曜日に勉強し土曜日はそれらの復習、日曜日は基本的に休むようにし、気が向いたら勉強するくらいにしていた。日曜日は疲れて一日中寝ていることもしばしばあった。

私は浪人してしまったが以上のようにして現役時代でも名大医学部であれば受かる偏差値までは上がったので参考になるのではないかと思う。理三を目指すのであれば、例えばもっと早めから勉強したりより良い環境を求めるなどの、+αが必要かもしれない。

不運にも浪人することが決まってしまった人も見ているのかもしれないので、浪人の生活についても書いておく。浪人したらほとんどの人が何かしらの予備校に通うことになると思う。そうなれば予習と復習をするだけで毎日手一杯だと思う。そのため捨てる授業を探して切ろうとする人が多いが、これはよっぽどひどい授業でない限りやめた方がいい。その判断は人それぞれだが、迷ったら必ず授業に出て聞くべきである。これは生活リズムを崩さないため、また授業をさぼったうえでその時間を有効に使わないことを防止するためでもある。予習復習をしっかりとし、その上でさらに時間があれば自分で足りないと思う所を勉強するというのが一番手っ取り早いのではないかと思う。ただし予備校によってその質は随分違うようで、私とは違う予備校に通っていた同級生には多くの授業をさぼって自習室でずっと勉強し続けて受かったという人もいる。通う予備校のテキストや授業の内容があまりに納得のいかないものであればこのような手段を取るしかない。

あまり多くの人が受験において語らないのが体調管理についてである。風邪にかかるなと言っても無理な時は無理なので、ストレスに関して書きます。一つ目に、上手く結果が出なくてストレスを感じることがあるかと思います。出題された問題により偏差値などは変わるものであり、さらに成績にも何故か波があるものです。結局結果が出ていようが出ていなかろうがやることは目の前の課題を一つずつやっていくしかないので、上手く割り切ることができるかどうかが大事なのかと思います。それよりも強調したいのは気づかないうちに無理をして慢性的にストレスをため込んでしまうことです。特に受験生は忙しく、勉強に追われるうちに自分の体調を気に掛ける余裕がないことが多いです。勉強をする際には時間だけでなく効率も非常に大事で、ストレスが溜まっていると効率がガクッと落ちてしまいます。休憩するのが悪いというような気がしてしまうかもしれませんが、効率を上げるために上手く休憩時間を使うことも大事だと考えます。かといってそれを言い訳に休憩しすぎてもいけません。私の場合は一日12時間くらい勉強するのが体に負担をかけず効率よく勉強できるラインでした。人により差はあるのかもしれませんが、これが10時間を切るようであれば色々と見直した方がよいのではないかと思います。