亀田和久の理論化学が面白いほどわかる本
- 出版社
- 中経出版
- 種類
- 参考書、講義調
- 著者
- 亀田和久
- 難易度
- 教科書例題~入試基本レベル(センター試験レベル:偏差値50後半)
432ページ+別冊63ページ・181問
書評
教科書事項が良く分からない超初心者向けに、教科書内容を丁寧に解説した本、と言う意味では「岡野の化学がしっかり身につく」や「橋爪のゼロから劇的!にわかる理論化学の授業」とほぼ同じコンセプトの本、問題数はこの2冊よりかなり多い。問題のレベルは教科書例題程度の簡単な計算が多く、より基礎に重点を置いている。
「岡野の化学が初歩からしっかり身につく」・「橋爪のゼロから劇的!にわかる理論化学の授業」では、収録されている問題数が少ないため傍用問題集が必要だが、この本では必要ない。むしろ、ここに出てくる181問をマスターすることが先決で、問題演習はそのあとでよいだろう。それでも問題集をやりたい意欲的な人はこの本と平行して「らくらくマスター」や「化学レベル別問題集①、②」で演習を積むと良いだろう。
その次のステップとしては「照井式解法カード」または「Do Series」+「セミナー化学」などの組み合わせが考えられる。
書き方にはやや癖があり、随所にイラストが出てくる。イラストは高校生向けの内容なので、社会人がやり直しに使う時は少し気恥ずかしさを感じるかもしれない。
到達点は岡野と同じく、中堅私立大学医学部の一般入試で50%程度、偏差値60に手が届くかどうかというレベルなので、医学部を志望する人がこの本を軸に勉強することはお勧めしない。あくまでも超初心者が受験勉強を始められるようになるためのインフラ作りのための本。
ただし、このレベルが分かっていないとそれ以上のレベルの本に手を出すことできない。知識不足でついていけなくなる楕折る。この本を読んで、少しでも知らないことがあると思うなら、この本からやり直すべきだろう。
目次
- 第1部 物質の構成
- 第2部 化学結合
- 第3部 物質量
- 第4部 酸と塩基の反応
- 第5部 酸化還元反応
- 第6部 電池と電気分解
- 第7部 熱化学
- 第8部 気体
- 第9部 固体結晶
- 第10部 溶液
- 第11部 反応速度と化学平衡