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センター利用入学試験

試験の流れ

試験の流れ

センター利用入学試験について

一次試験はセンター試験、二次試験は面接と小論文

センター利用入学試験は一次試験としてセンター試験を採用し、二次試験として面接および小論文を課す試験です。センター試験のボーダーラインは9割と言われていますが、実際は8割5分あれば合格の可能性は十分あります。これについては○最低科目とボーダーライン・定員で詳しく説明します。

センター試験ではすべての科目が採点対象となるのではなく、英語・数学・理科のみの大学(埼玉医科・独協医科・杏林・帝京(3科目選択)・近畿)これに加えて国語の現代文を課す大学(愛知医科・藤田保健衛生・兵庫医科・関西医科・福岡)がほとんどで、国公立大学のように社会や古文・漢文まで課す大学は順天堂大学・東京医科大学・昭和大学の3校のみです。

二次試験では面接のみ、あるいは面接と小論文が課されますが、東京医科大学では適性検査が、順天堂大学・帝京大学では英語の試験が実施されるので注意が必要です。

また、出願時期にも注意が必要で、センター試験の前に締切りがありますから、センター試験の点数を見てから出願することはできません。受験するかどうかは第3回マーク試験、あるいは年末のセンタープレ試験などで8割~8割5分を超えることができるかどうかで判断するしかありません。

出願締め切り・受験合格発表日
大学名 出願 一次試験
(センター選抜)
合格発表
二次試験 二次試験
合格発表
埼玉医科 平成25年12月9日
~平成26年1月17日
平成26年2月26日
13:00
平成26年3月2日 平成26年3月5日
13:00
獨協医科 平成25年12月16日
~平成26年1月17日
平成26年2月8日 平成26年2月10日または11日 平成26年2月19日
杏林 平成25年12月9日
~平成26年1月17日
志願者全員が二次試験を受験 平成26年2月14日または15日 平成26年2月19日
16:00
東京医科 平成26年1月7日
~平成26年1月17日
平成26年2月6日
16:00
平成26年2月9日 平成26年2月15日
10:00
順天堂 平成25年12月16日
~平成26年1月15日
平成26年2月8日
正午
平成26年2月12日
及び2月13日・14日
平成26年2月19日
正午
昭和
(地域別選抜)
平成25年12月24日
~平成26年1月16日
平成26年2月5日 平成26年2月11日 平成26年2月12日
東海
(神奈川県地域枠)
平成26年1月4日
~平成26年1月17日
平成26年2月6日 平成26年2月8日・9日
(どちらかを選択)
平成26年2月17日
帝京 平成26年1月6日
~平成26年1月17日
平成26年2月7日 平成26年2月14日 平成26年2月15日
愛知医科 平成25年12月16日
~平成26年1月17日
平成26年2月6日 平成26年2月13日 平成26年2月20日
藤田保健衛生 平成25年12月20日
~平成26年1月17日
平成26年2月17日 平成26年2月21日 平成26年2月28日
近畿
(前期)
平成26年1月3日
~平成26年1月17日
平成26年2月14日 なし なし
近畿
(中期)
平成26年1月3日
~平成26年1月29日
平成26年2月14日 なし なし
近畿
(後期)
平成26年2月3日
~平成26年3月3日
平成26年3月19日 なし なし
兵庫医科 平成25年12月9日
~平成26年1月17日
平成26年2月13日 平成26年2月18日 平成26年2月24日
大阪医科
(前期)
平成25年12月16日
~平成26年1月17日
平成26年2月25日
13:00
平成26年2月27日 平成26年2月28日
13:00
大阪医科
(後期)
平成25年12月16日
~平成26年2月28日
平成26年3月16日
16:00
平成26年3月19日 平成26年3月20日
13:00
関西医科 平成25年12月16日
~平成26年1月17日
平成26年2月6日 平成26年2月9日 平成26年2月14日
福岡 平成26年1月6日
~平成26年1月17日
平成26年2月8日 平成26年2月14日 平成26年2月22日

採点科目とボーダーライン・定員

センター利用入学試験のボーダーラインは2013年度は例年よりかなり低くなりました。入試結果を発表している大学では、表にあるように、軒並み8割~8割5分、帝京大学では80%台を割り込むという結果でした。

センター試験の採点科目と合格最低得点
大学名 センター試験の科目 二次試験 合格最低点
埼玉医科 英語(150点)
数学IAIIB(200点)
理科(2科目200点)
小論文
面接
447点/550点
(81%)
獨協医科 英語(200点)
数学IAIIB(200点)
理科(2科目200点)
小論文
面接
非公表
杏林 英語(200点)
数学IAIIB(200点)
理科(2科目200点)
小論文
(全員受験)
85%
東京医科 英語(250点)
数学IAIIB(200点)
理科(2科目200点)
国語(200点)
地歴公民1科目(100点)
小論文
面接
適性検査
非公表
順天堂 英語(250点)
数学IAIIB(200点)
理科(2科目200点)
国語200点
地歴公民(1科目100点)
小論文
英作文試験
面接(2回)
非公表
昭和
(地域別選抜)
英語(200点)
数学IAIIB(200点)
理科(2科目200点)
国語(200点)
地歴公民(1科目100点)
小論文
面接
720点/900点
(80%)
東海
(神奈川県地域枠)
英語250点
数学IAIIB(200点)
理科(2科目200点)
小論文
面接(2回)
非公表
帝京 英語(リスニング有り)
英語(リスニングなし)
数学I・数学IA・数学II・数学IIB
理科
国語(現代文)
国語(現代文・古文・漢文)
高得点のもの3科目により判定
面接
英語(長文読解)
461点/600点
(76.8%)
愛知医科 英語(200点)
数学IAIIB(200点)
理科(2科目200点)
国語(現代文)(100点)
面接 合格者平均
595点/700点
(80.1%)
藤田保健衛生 英語(200点)
数学IAIIB(200点)
理科(2科目200点)
国語(現代文)(100点)
面接 600点/700点
(85.7%)
近畿(前期) 英語(200点)
数学IAIIB(100点)
理科(2科目200点)
実施しない 非公表
近畿(中期) 英語(200点)
理科(2科目200点)
[国語(現代文)・数学IAIIB から高得点の1科目100点]
実施しない 非公表
近畿(後期) 英語200点
[国語(現代文)・数学IA・理科(2科目) から高得点2科目200点]
実施しない 非公表
兵庫医科 英語(200点)
数学IAIIB(200点)
理科(2科目200点)
国語(現代文)(100点)
面接 非公表
大阪医科
(前期)
英語(200点)
数学IAIIB(200点)
理科(2科目200点)
国語(100点)
地歴公民(1科目50点)
小論文
面接
非公表
大阪医科
(後期)
小論文
面接
非公表
関西医科 英語(200点)
数学IAIIB(200点)
理科(2科目200点)
国語(現代文)(100点)
面接 非公表
福岡 英語(200点)
数学IAIIB(200点)
理科(2科目200点)
国語(現代文)(100点)
面接
調査書
2014年度より
実施

例年、9割はないと合格は難しいと言われている試験ですから、各予備校、受験者にも戸惑いが走りました。

9割を大きく下回る結果になった理由は、国語の試験の難易度が高かったためなどと言われていますが、私はもともと9割は少し高すぎる数値なのではないかと思います。実際、藤田保健衛生大学や愛知医科大学が発表している最低得点率は例年8割中盤前後で、杏林大学でも、説明会では学生課の担当者から合格ラインは8割5分と発表されています。

では、9割という数値はどうして生まれてしまったのでしょうか。私は理由が2つあると思います。

1つ目は、国公立や上位私立校の受験者で、中堅私立大学のセンター利用を滑り止めとして受験する(国公立に流れてしまうため、私立大学に入学しない)受験者が多くいるため、正規合格者の得点率が高くなってしまい、そのデータが独り歩きしてセンター利用入学試験の難易度が異常に高いという雰囲気を作り出したためだと思います。

滑り止めで受験している受験生が多いのは、下の表のデータから読み取ることができます。

埼玉医科大学と獨協医科大学を見ると、一次合格者と二次受験者数がかなり食い違っており、ここから合格者のかなりの人数が他大学に流れていることを読み取れます。また、どの大学も募集人数よりもかなり多くの二次合格者を出していることから、二次合格者の歩留まりの悪さも読み取ることができます。

東海大学の地域枠や昭和大学の地域別選抜のように、受験者が相当のモチベーションで受験していると考えられる日程でも一次試験合格者に比べて二次受験者数が減少していることから、非公表の他大学でも同様の傾向があることは間違いないでしょう。

このように受験生が他大学に流れてしまうのは、二次試験の実施時期が一般入学試験の二次合格発表後であるということにも原因があるでしょう。すでに他大学に決まってしまった受験生が二次試験を受験しないのは当然です。

もう1つは、予備校が安全合格ラインとして宣伝したためではないかと思います。

大学から発表されている得点率は入学者の最低合格点であり、これが何名いるのか、全体がこの程度なのか、それとも広範囲に点数がばらけているのかということは発表されていません。

繰り上げや二次試験での逆転などを考えると、センター試験での安全合格ラインは入学者の最低合格点8割強に対して9割弱という数字にせざるを得ません。そのようなことから9割はないと合格を保証できないと各予備校で説明されるようになり、いつの間にか合格最低ラインが9割であるという話にすり替わったのではないでしょうか。

受験者数と合格者数
大学名 募集人数 一次受験者数 一次合格者数 二次受験者数 二次合格者数
埼玉医科 約10名 679 128 37 10
獨協医科 20名 1206 252 161 62
杏林 25名 1430 非公表 非公表 35
東京医科 20名以内 990 164 非公表 52
順天堂 20名程度 1086 非公表 非公表 23
昭和
(地域別選抜)
12名(各地域2名) 491 135 102 30
東海
(神奈川県地域枠)
未発表 136 101 89 3
帝京 10名 604 非公表 非公表 9
愛知医科 15名 755 229 非公表 正規28
一次補欠59
二次補欠35
藤田保健衛生 5名 697 非公表 非公表 13
近畿(前期) 6名 760 非公表 非公表 48
近畿(中期) 2名 267 非公表 非公表 36
近畿(後期) 2名 73 非公表 非公表 2
兵庫医科 約15名 907 301 非公表 34
大阪医科(前期) 5名 非公表 非公表 非公表 非公表
関西医科 約15名 非公表 非公表 非公表 非公表

センター試験に記述試験が併用される産業医科大学と順天堂大学

両大学の受験方式

1)順天堂大学・センター一般独自併用入学試験

順天堂大学では、募集人数のうち35名をセンター・一般独自併用入試で募集します。この試験は国公立大学と同様にセンター試験と一般独自試験(筆記)の総合得点で選抜を行い、その合格者に対して小論文・英作文・面接試験からなる2次試験を行うというものです。

センター試験で課される科目は、国語(200点)、地歴公民(1教科選択100点)、数学(IAIIB200点)、理科(2科目200点)、英語(250点)、一般独自試験で課される科目は理科(I・II2科目100点)、英語(200点)です。ボーダーラインは発表されていませんが、おそらくセンター試験が8割5分~9割だと考えられます。英語が大きなウエイトを占める試験なので、英語が得意な受験生には有利です。

2)産業医科大学

産業医科大学では、全員がセンター試験を受験します。センター試験で課される科目は順天堂大学と同じですが、理科は1科目のみです。また、配点も各科目全て60点に圧縮されるため、英語や国語のように配点の高い科目ほど圧縮率が大きくなります。

一般独自試験は数学・理科・英語で各200点というように、順天堂大学のように英語が得意だから合格しやすいということはありません。
むしろ、理科など、理系の受験生にとって得点源になる科目で点数を落とすと不利になるので注意しましょう。ボーダーラインはセンター試験が7割程度ですが、これは産業医科大学は進路が特殊性なため、ある程度受験生が絞られるという事、独自試験の配点がセンターの二倍もあるため、独自試験の得点で逆転可能なためです。

受験戦略

センター試験利用入学試験は、センター試験のみで複数校に出願できるのが魅力です。ただし、合格ラインは8割5分以上で出願はセンター試験前まで、しかも二次試験が重視されると考えられることから、出願するかどうかは第二回あるいは第三回マーク模試で判定し、早めに二次試験対策をしておく必要があります。

他のページでも指摘しているように、一般入学試験が始まってしまうと二次試験対策に時間をかけられなくなってしまいます。センター試験前までに、二次試験の準備までしっかりと整えておきましょう。

 

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