第19回:酸化と還元①「酸化・還元の定義」
酸化還元反応の定義(水素原子のやり取りによる定義)
非金属元素でできた物質の場合、酸化還元反応を水素と結びつく反応として定義することもできます。この場合、水素が結びつくことを還元される反応、水素が脱離する反応を酸化される反応と考えます。
水素は、高校で出てくる非金属の中では最も電気陰性度の弱い物質です。ですから、相手が非金属でできた物質、例えば有機化合物のようなものだと、電子を奪われてしまいます。
ということは、水素原子が結合するということは、物質は電子を受け取ることになりますから、還元されたことになり、水素は電子を奪われますから酸化されたことになるのです。
酸化される ・・・ 水素原子が脱離する反応
還元される ・・・ 水素原子と結びつく反応
例として、エチレンやアセチレンへの水素付加を挙げることができます。

平野 晃康
株式会社CMP代表取締役
私立大学医学部に入ろう.COM管理人
大学受験アナリスト・予備校講師
昭和53年生まれ、予備校講師歴13年、大学院生の頃から予備校講師として化学・数学を主体に教鞭を取る。名古屋セミナーグループ医進サクセス室長を経て、株式会社CMPを設立、医学部受験情報を配信するメディアサイト私立大学医学部に入ろう.COMを立ち上げる傍ら、朝日新聞社・大学通信・ルックデータ出版などのコラム寄稿・取材などを行う。