体系物理
- 出版社
- 教学社
- 種類
- 問題集・教科書調
- 著者
- 下妻清
- 難易度
- 入試基本~入試標準
書評
入試の標準的問題が網羅された参考書、ほとんどの私立大学医学部の合格を確実にする力を身に付けることができる。らくらくマスターからの接続が可能。教科書やエッセンスからだと少しギャップを感じる。
原子のフランクヘルツの実験や、荷電粒子のベータトロンの問題など、普段見慣れない問題も多いので、しっかりとした参考書を一冊横において取り組みたい。あるいは塾や学校で質問ができ、信頼のおける先生を見つけておくと良いだろう。
問題のレベルは良問の風とほぼ同程度のものが主体、解答は良問の風と比べるとあっさりしている。必要なことは書いてあるが、良問の風のように、解き方の方針はまとめられていない。
一方で、網羅性は良問の風よりも数段高い。良問の風+名門の森(あるいは基礎問題精講)の組み合わせでも出てこないものもしっかり網羅している。
私立大学医学部であれば、この問題集を3~5回、徹底的にやり込んで解法を覚えた後で過去問をやりこなせば十分合格する力がつくだろう。
旧帝大などの難関国立大学医学部ならば、この本を基本として、駿台の新物理入門問題演習、東京出版の入試物理プラスのような、微積などを交えたやや高級な考え方を収録している本に取り組んでおきたい。微積を使ったものがどうしても肌に合わないのであれば、難問題の系統、重要問題集、標準問題精講を使うと良いだろう。
目次
力学
- 物体の運動(18問) 力と運動(24問) 仕事とエネルギー(23問) 運動量(21問) 慣性力・円運動・単振動・万有引力(44問) 剛体の運動(16問)
熱力学
- 熱と理想気体・分子運動論(13問) 熱力学第一法則と比熱(14問) 気体の断熱変化と自由膨張(8問)
波動
- 波の性質(17問) 音波(22問) 光波(30問)
電界と磁界
- 電界と電位(10問) コンデンサー(16問) 直流回路(27問) 電流と磁界(18問) 電磁誘導(18問) 交流と電磁波(16問)
原子と原子核
- 光の粒子性(3問) X線の波動性と粒子性(8問) 電子の波動性(5問) 原子構造(7問)原子核の放射性崩壊(6問) 核エネルギー・素粒子(17問)