自治医科大学 化学 過去問解析
分析表
2017 | 2016 | 2015 | 2014 | 2013 | ||
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理論化学 | 物質の分離と精製 | |||||
化学結合と物質の性質 | ○ | ○ | ||||
結晶構造 | ○ | ○ | ||||
物質の三態 | ○ | |||||
化学量と化学式 | ○ | ○ | ○ | |||
酸と塩基の反応 | ||||||
酸化還元反応 | ○ | ○ | ||||
電池・電気分解 | ○ | ○ | ○ | |||
熱化学 | ○ | |||||
気体の溶解度 | ||||||
固体の溶解度 | ○ | |||||
気体の法則 | ○ | ○ | ||||
希薄溶液の性質 | ○ | ○ | ||||
コロイド溶液 | ○ | |||||
反応速度と化学平衡 | ○ | ○ | ○ | |||
塩の加水分解、緩衝溶液 | ○ | |||||
溶解度積 | ||||||
無機化学 | 原子の構造と元素の周期表 | ○ | ○ | ○ | ||
非金属元素 | ○ | ○ | ○ | |||
金属元素 | ○ | ○ | ○ | |||
陽イオン・陰イオンの系統分析 | ○ | ○ | ||||
有機化学 | 脂肪族 | ○ | ○ | ○ | ||
芳香族 | ○ | ○ | ||||
油脂 | ○ | ○ | ||||
糖 | ○ | ○ | ○ | |||
ゴム | ○ | |||||
合成高分子化合物 | ○ | ○ | ○ | |||
アミノ酸とタンパク質 | ○ | ○ | ○ | |||
構造決定問題 | ○ | ○ | ||||
DNA、RNA、ATP、医薬品 | ○ | |||||
有機化合物の系統分離 |
分析
例年、小問25問が出題される。2科目で80分なので、1問あたりの解答時間は1分30秒強である。出題は化学のほぼ全範囲から出題されており、アミノ酸とタンパク質、糖、高分子化合物などの知識問題や計算問題、構造決定問題も出題される。
2017年度は数値計算を伴う問題より知識問題の方が多く、25問のうち数値計算は5問だけであった、しかし、2015年度は数値計算の問題が12問出題されており、今後、数値計算の問題数が増えることも十分に考えらえる。
問題の難易度は標準的な入試の小問であり、重箱の隅をつつくような細かい知識問題はほとんど出題されない。また、計算や構造決定問題も複雑なものは出題されないが、問題数に対して時間が短いので、化学全体の知識を十分に理解し、計算に慣れておく必要がある。
対策
1問あたりに掛けられる時間が短く、知識問題にせよ計算問題にせよ、考え込む余裕はない。
例えば、2015年度の(18)はベンゼンから塩化ベンゼンジアゾニウムとナトリウムフェノキシドをそれぞれ合成し、p-ヒドロキシアゾベンゼンを合成する反応に関する文章が与えられ、一定量のベンゼンとアニリンからp-ヒドロキシアゾベンゼンが何mol生じるかを問う問題である。落ち着いた状態で数分与えられればほとんどの受験生が正解を出すことができるような問題であるが、試験会場で1分30秒しか与えられないとすれば、普段から問題に慣れていないと正解することは難しい。普段から短い時間で問題を解く練習をすること。
全問選択式であるから記述などの力は必要なく、特殊な知識問題も必要ないが、標準的な問題集を数冊、何度も解きなおして解答作成力を身につけておくことが必要である。